101 本当にあった怖い名無し
もうかなり以前になるけど、契約社員として3年間働いた会社にその人はいた。

そこはまあ店というか接客業がメインの業種で、客層はファミリー層(小学生以下の子連れ)
で、毎年100人くらいのバイトを採用するんだけど、その中に好ましからざる人物が紛れ込むことがままあった。

ぶっちゃけ、お客である子どもに性的興味を抱きそれを実行に移そうとするヤツね。
もう信用問題だから、そういうそぶりをみせようとする人間は、即クビといいたいところだが、こっちも客商売だから恨みを買うような首の切り方をして、悪い評判を流されたら(にちゃんに書かれるとかw)かなわないから、穏便にやめてもらうのには苦労した。
面接のときはなかなかわからないんだよ、そういう性癖って。



102 本当にあった怖い名無し
で、その人なんだけど親会社からの出向で、当時40くらいかな、小柄でやせていたから実年齢よりは若く見えた。

バイトの研修期間に俺を物陰に呼んで「今研修してる彼、そうメガネかけててくせ毛の。あの人気を付けたほうがいいよ。よく見てて」なんて言う。
研修生はどこにでもいるようなさわやかなお兄さんなのに。そう思いつつも目を離さないようにしてたら、盗撮やる直前。俺がとっつかまえた。
「警察沙汰にはしないから出入り禁止」と場長じきじきに言い渡されて追い出した。なぜわかったのかと彼女(女性です)に尋ねると「履歴書見たらわかった」とのこと。履歴書は俺も見てるけど、そんな瑕疵は見当たらなかったのに。「なんとなく、ヘンな人のように思ったんだよ」と理由にならないことを言う。
そんなことが何回かあったので、俺はバイト応募の履歴書の束(300通くらいある)を、本来は採用担当ではない彼女のところに持っていった。

すると、すごい勢いで束をめくりながら片っ端からふせんを付けていく。俺が唖然としていると、履歴書の束をわたして「この人たち面接のときに気をつけていてね」と言う。
俺は採用担当の社員にそのことを言い、面接にも立ち会って貰ったほうがいいのではないかと勧めてみた。が社員はあまりいい顔をしない。結局面接は彼女抜きで行った。
それでもふせん組のうち半分くらいは落としただろうか。履歴書はまともでも実際にしゃべってみるとコミュ力に難ありというパターンね。履歴書だけでなんでそんなことまでわかるのか不思議だった。


103 本当にあった怖い名無し
バイトたちは研修期間を経て本採用となるが、全員集合して自己紹介タイムというのをやる。このときも「ほら、右から3番目の人、ちょっと気になるわ。あ、それから…」
彼女が「気になる」と言ったバイトは全員なんらかの問題持ちであることが後ほど発覚した。変態野郎だけではなく、他のバイトと揉め事を起こしたり、「子どもがかわいいから」と言って自前のお菓子をあげたり(もちろん禁止)してた年配の女の人、それからクレーマーが客からそのまま接客側にポジション変更したようなヤツもいたな。
俺が働いている途中に出向で来たんだけど、俺が退職する頃には彼女のあだなは「変態センサー」となっていたw

こうやって書いてみると勘の良い人なだけ、という印象だがほんとに見事にセンサーが的中するんだよ