418 本当にあった怖い名無し
当時の日記を箇条書きします。

関西の火事で有名なビル内で数年前勤めていたときのことです。
新人で入った当時そこが火事現場で色々噂のある場所というのはすっかり忘れてました。

一日目:何だか体がめちゃくちゃダルいのと空気がどんよりしてるなと思いながら初日なのでとにかく必死で接客

二日目:社内食堂の奥の空気に鳥肌、相変わらず空気の重さで体調が優れない

三日目:空気の重さに慣れてきたと思ったらたまに鼻に付くなにかが焼ける匂い、近所に焼き肉屋もあるしそのせいかもしれない。
社員トイレに行く途中で誰かに見られている感じ。

二日間の連休中:友達に新しく働きだした場所を言えば「いわく付きの火事現場乙www」と言われた。
いちようは笑い流したがちょっと気になって家族に言ってみる。一緒に住んでる祖父母が心配して御守りを持たせてくれた。

四日目:御守りの効果なのか体調は良好、匂いもしない、だけどトイレに行くとき誰かがついてきてる気がする。御守りが入ってるポーチを持ち場に置いてくるんじゃなかった。


419 本当にあった怖い名無し
五日目:閉店までのシフト。〆作業を先輩と仕上げて退店したけど忘れ物をして1人でロッカーまで取りに戻る。
エレベーターがなかなか来ないので階段で上まで上がろうとするけど階段付近の冷気にゾッとしたけど、御守りがあるし外で先輩待たしてるのでダッシュで駆け上がる。
目的の階手前で女の人がじっとこっちを見てた。私はなにも見ていないし気付いてないフリをして通過。ちょうど上から男性社員が降りてきて安心。お互いに会釈と声掛けしてすれ違う。
ロッカーで忘れ物を取り終えエレベーター前に行くと先ほどすれ違った男性社員がいた。
男性社員は私を見ると「階段で誰かが着いてきた、あなたはなにも見てないか?」と必死に聞いてきた。私は女性を見たことを伝え帰宅。

六日目:昨日のこともあったので階段は絶対に使わないと決めていたのに、休憩時間を勘違いして慌てて持ち場に戻らなくてはいけなくなり階段で下りた。姿は見えないが視線を感じる。


こんな感じで二年ほど働いていました。
御守りは効果があったのかなかったのか謎です。売り場では重苦しい空気感じることはなかったのですが、特定の場所は御守り効果なし。
次第に人気のないところでの視線に慣れて鈍感になっていきました。気にしてたら働けないってこともあったと思いますが。
ただたまに後ろを着いてくることがあるのですが、これは何度経験しても慣れません。
家にまで着いてこなくて本当に良かったです。
一番不気味だったのは働き出して半年ほど経った頃、誰も入ってきてないのに喫煙室の扉がスッと開き私の正面で立ち止まった気配があったことです。
怖くてまばたきも忘れ物その場で固まっていると、見知らぬ社員さんが数人入ってきてその人は消えました。